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ゴールデンウィーク前
高校に進学して早々に、僕はクラスの女子から告白された。一目惚れだと言われた。
「丸坊主がいさぎいいし、はっきりした眉毛と目が鷹みたいで、すごく、か……カッコいいなって、気になっちゃって仕方なくて。
それで、あの……よかったら彼女にしてほしいんです。」
正直、戸惑った。
中学までは似たようなメンツで、みんな僕と三咲の仲の良さを知っていたせいか、誰もちょっかいかけてきたりしなかった。いわば、公認の仲みたいなものだった。
だけど、目の前で顔を真っ赤にして返事を待っている女子は、そんなこと知らないのだ。
僕は返事に困った。
三咲は、恋人じゃあない。
恋人じゃあないけど……。
「ちょっと、幼なじみに相談してもいい?」
「幼なじみって、男子ですか?
それとも女子?!」
「女子だけど。」
するとその子は、急に「もういいです!」と言って、去ってしまった。
あっさりケリがついたことに、正直ホッとしたが、疑問が残った。
僕と三咲の関係って、なんだ?
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