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「な、なんなんなのよこれは!!」
さすらいのネザーランドドワーフウサギ、なのはたまたま立ち寄った草原で、辺りに立ち込める酷くとても臭い腐臭に思わず鼻を塞いだ。
草原にバタバタと倒れている動物達や鳥達、そして虫達はピクリとも動かない。
それも、夥しい数の生物達・・・この森に塒としている者達全員がこの草原周辺にゴロゴロと横たわり、とても苦しかったのか皆涎を垂らして・・・死んでいたのだ!!
寧ろ、全員この腐臭の毒にやられて即死しているとしか考えられなかった。
「いったい、何が起きたっていうのよ?!」
ネザーランドドワーフウサギのなのは、身の危険を感じて急いでその場を立ち去ろうとした。
「そ・・・そこの小さなウサギさん・・・君は・・・大丈夫だったのか・・・」
あかりを呼び止めたのは、大きな図体のクマだった。
「と、突然の事だった・・・かなり向こうの方から鼻のつく臭いが・・・息を吸い込むだけで、窒息しそうな・・・
・・・見てみろよ・・・!!この惨状を・・・!!この地獄のような風景を・・・!!
解らない・・・本当に解らない!!
な・・・何で・・・こうなっちまったんだ・・・!!
いったい・・・俺達が何悪いことしたんだ・・・!!
悔しい・・・!!
悔しい・・・!!」
と、告げたとたんバッタリと事切れた。
・・・いったい・・・何が起こったのよ・・・?!!!
ネザーランドドワーフウサギのなのは、鼻を塞ぎながら死に物狂いでこの惨劇の草原を後にした。
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