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「うーん。どうしてもうまくいかない」
うつ病になってから僕の体にある種の変化が起きている。
漫画や小説で解消しようとしても中々治らない。
「どうしたものか」
「ちょっと、そこの君」
振り向くと小太りの男性が立っていた。この寒いのに、半袖半ズボンだった。
「僕のことですか」
「そう」
「何でしょうか」
「君の悩みを解決したいと思って」
「え?」
「僕が書いた本を読んで欲しい。必ず役に立つはずだから」
男は数冊の本を渡して去って行った。
自室に戻った僕は本のタイトルを読んだ。
『ソロプレイから卒業しょう』
『あなたは最近裁っていますか』
『童貞卒業マニュアル』
僕はそれらを読むことなく、自分のおかず本を開いた。
心なしか、具合は良くなった。
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