うつ病体験記②

1/1
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ
「うーん。どうしてもうまくいかない」 うつ病になってから僕の体にある種の変化が起きている。 漫画や小説で解消しようとしても中々治らない。 「どうしたものか」 「ちょっと、そこの君」 振り向くと小太りの男性が立っていた。この寒いのに、半袖半ズボンだった。 「僕のことですか」 「そう」 「何でしょうか」 「君の悩みを解決したいと思って」 「え?」 「僕が書いた本を読んで欲しい。必ず役に立つはずだから」 男は数冊の本を渡して去って行った。 自室に戻った僕は本のタイトルを読んだ。 『ソロプレイから卒業しょう』 『あなたは最近裁っていますか』 『童貞卒業マニュアル』 僕はそれらを読むことなく、自分のおかず本を開いた。 心なしか、具合は良くなった。
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!