ジブ〇とコラボ

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ジブ〇とコラボ

 夜の11時、仕事がようやく終わり、俺は帰る支度をしていた。 大手企業なのでノルマも厳しく完全に残業だった。 「先輩、どっかよりませんか」 「おう、日々。良いよ。」そう言い一緒に会社を出る。  「そういえば、今バー喫茶でコラボキャンペーンやってるみたいですよ。行ってみませんか?」 「はっきりいってあんま行きたくないけど、つき合ってやるよ」 しばらく歩き、バー喫茶に着く。  「いらっしゃいませ」俺と日々はカウンター席に座る。  「当店はただいま、ジ〇リとコラボキャンペーンをしております」 「へーこの店〇ブリとコラボなんてしてるんだ。なんか意外だな。この店って小規模だと思っていたけど以外と規模がでっかいのか?」 「はい、バー喫茶は世界クラスの小規模個人経営店でございます」 「・・・?えつまりどういうこと?」 「真実とは分からないものなのです」 「はっ倒すぞ!!」  イライラしたが怒りを鎮めとりあえず注文をする事にする。 「じゃあ、俺 崖の〇のポニョのコラボ料理お願いします」 「かしこまりました」 5分後。 「お待たせしました、こちらがそのコラボ料理、ボ~ノ ボ~ノ ボ~ノ サクランボ でございます」 「それコラボっていわねーの!!」とつっこむ。 「じゃあ僕はとなりのトト〇で」と日々が注文する。 すぐに「お待たせしました、となりのトロロでございます」と、またくだらない料理がでてきた。  俺はどうにか怒りを静め、まあ 適当に頼むか、とひらきなおった。 「じゃあ、紅〇豚、お願いします」 「かしこまりました。どうぞ、紅のフタでございます」とフタが出された。 「まさかの入れ物!?」 「いえ、ちゃんと中身もコラボしております。紅の酢豚でございます」 「こっちは、ひねり無いのな」 「はい、ですので入れ物とセットでの商品とさせていただきます」 日々はとなりのトロロを食べ終えると「マスター執事、なんか飲み物ありませんか」と注文した。 「少々お待ちください。どうぞ、借り暮らしのアリエッティー(茶)でございます。それと、こちらはサービスでございます」とトランプのダイヤの形をした、横に倒れたクッキーがでてきた。 「これは何ですか?」と、日々が聞く。 「はい、こちらは菓子立ちぬ です。見てのとおり立たないクッキーです」「へーよく思いつきましたね」 まったくだ。よくもまあこんなにもくだらないコラボ(?)商品を思いつくもんだと俺は思った。 俺は「じゃあ、かぐ〇姫の物語のコラボ料理お願いします」と注文した。 しばらくして、白いご飯が出てきた。 「あの・・・これはどういうコラボ料理ですか?」 「はい、こちらは 家具屋姫というブランドの無洗米でございます」 「なんだよ! 家具屋姫の無洗米ってなんだよ!!」と勢いよくつっこんだ。  「しかも超大盛が売りでこれを食べればおかずを食べられなくなるほどのボリュームでございます」  「いや、普通におかず食わせろよ!!」  あまりにもばかばかしいコラボ(?)だったのでそれ以上バー喫茶で食事をする気が無くなってしまい、おかずなしでご飯をどうにか食べ終えると会計をすませ、家に帰った。  結局その日の夜はほぼご飯だけを大盛りで食べてしまったせいで腹持ちが悪く夜中にお腹が空いて地味に辛い夜を過ごす事になった。
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