大注目の小説家

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大注目の小説家

もう来ないと言ったが、なぜか俺はまたバー喫茶に来ていた。しかも今日は日々と一緒ではなく1人でここに来ていた。本当に何でだ?俺、この店好きじゃないどころか嫌いなはずなのに、何故か日々に付き合っているわけでもなく1人でこのバー喫茶に足を運んでいる。  「時に一条様、小説はお好きでございますか?」いつものようにマスター執事が話題を振ってくる。  「ん?ああ、本は結構読むよ。何で?」この前の事は水に流し努めて普通に対応する。  「では、今大注目のウォルト・ディズ〇ーJr様の、国会という小説をご存知でしょうか?」  「ウォルト・ディ〇ニーJr!? いや、そんな小説知らないどころか、その小説家の名前すら今始めて聞いたよ」その名前に驚くと同時に、そいつ、いずれ〇ィズニーから訴えられるだろうな、と内心で思う。  「こちらがその小説でございます、どうぞ、ご覧になってください」と小説を渡された。  毎回ここで話題に上がるものは大抵マスター執事はその現物を持っているな。用意が良すぎるし、意外とこの店繁盛しているのか?という思考が頭をよぎる。  「えーと」と読み始める。  振りかざせ、その権力!!主人公を理由の無いパワハラと暴力が襲う!! 「最低じゃねーか!なんだこの小説は!読み始めて3秒で読む気なくなったわ!つーかこれ国会にする意味があるのか!?」不快なまま疑問を口にする。 「国会という普通より権力がモノを言う中での主人公を襲う権力の嵐、と言うのを売りにされているみたいです」サラッと当然といった顔で説明をする。 「尚更読みたくねーよ!」と怒鳴りながらツッコむ。
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