2.謎の娘

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2.謎の娘

 女の依頼を引き受けてから数日後の週末。  ピンポーン。  玄関のチャイムが鳴ったので出てみると、若い娘が立っていた。 「こんにちは。」  娘は笑顔で挨拶すると、我が家のように上がり込んだ。 「荷物は後で届くって。私の部屋はどこがいいかな~」  娘はキョロキョロと部屋を眺めている。  …こんな状況、やはり普通の人なら警察に電話するだろう。  しかし、私は違う。 「空いてる部屋なら好きな部屋を使って構わないよー。」  私がそう言うと娘は早速空いている部屋に入ってしまった。  このマンションは無駄に部屋数が多いので、使ってもらうのは構わない。  それにしてもこの展開…  面白いじゃないか…!  謎の女とその娘、なんと娘はここに住むと言う。  やはり引き受けて良かった。  私は滞っていた日常に一気に血が巡るような感覚を感じた。  娘が到着してしばらくして荷物も届き、私も少し手伝って、娘の部屋が出来上がった。 「ご飯どうしよう?作っていいかな?」  娘はそう言うと冷蔵庫を開けて中を確認し始めた。  返事もしていないのに慣れた手付きで料理をし始める。  台所に立つ姿もこなれたものだ。  若さなのか、あっという間に部屋の設備も把握し、私がテレビを観ている間に料理が出来上がった。
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