マイロード婆ちゃん

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マイロード婆ちゃん

 最終日、ようやく会計にたどり着いた私は受付の椅子に座っていました。  私の座っていたベンチの隣に車椅子のお婆ちゃんがピタリと横付けると、いきなりスマホを取り出し通話を始めました。 「もしもし? 〇〇食品さん? あのねさっき電話もらったみたいなんだけどね。私今日病院やでね、電話しなくてもいいって言ったんやけどね!!」  耳が悪いらしく通話音をマックスにしてあるようで、スマホからは相手の声がダダ漏れて聞こえてきます。 「あのすいませんどちら様でしょうか?」 「ええっ?」 お婆ちゃん『私のことが分からないなんて心外だ!』とでも言わんばかりの驚き様。 いや、そこはまずは名乗ろうよ(⁠>⁠0⁠<⁠;⁠)
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