2.シングルマザー

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「何……言ってるんですか?」  意味が分からない……。なんで? 「俺は君と、家族になるためにここに来た」 「……なんで、ですか?」  そう思った時、果琳が私たちの元へと走ってきた。   「果琳、もうお砂遊び終わったの?」 「うん!」  果琳はたくさん遊んだのか、満足気だった。 「良かったね、果琳。 さ、おてて洗おうね」    果琳を手洗い場へと連れて行く。 「まー、おててあーう?」 「そうだよ。お手手洗うんだよ」 「おてて!」  果琳は可愛い。癒やさせる存在だ。  私の大切な宝物……。 「はい。よく出来ました。 さ、戻ろうね」 「まーま、だっこ!」 「はい。抱っこね」  果琳を抱っこして再びベンチに戻る。 「あ、荷物……すみません。ありがとうございます」 「いや。……じゃあ俺は、行くよ」 「あ……ありがとうございました」  片倉さんは果琳に「またな」と小さく手を振り、その場から立ち去っていく。 「まーま?」    その姿を見つめる私に、果琳は不思議そうな顔をしている。 「ごめんごめん。お腹空いた?何か食べる?」 「たーる!」 「よし、じゃあ食べに行こっか」  果琳を連れて、近くのファミレスへと向かう。
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