1.プロローグ

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 この人に忘れさせてほしい。だから目を閉じて、この人のことだけを考えたいと思ったからだ。 「んっ……っ」  一度唇が外されると、その人はネクタイを緩め、シャツを脱いでいく。 「……脱がせていいのか?」 「……いいです。お願いします」  今日はこのまま、この人の言うことを聞こう。 「っ……」  来ていたワンピースのファスナーを下ろされると、そのまま薄いピンクの下着だけになる私。 「へぇ?結構いい身体してんだな?」 「あの……。あんまり見ないでください」  段々と恥ずかしさを覚える。 「もしかして……お前処女?」  私は横に小さく首を降ると、その人は「そうか。なら隠さなくてもいいだろ」と、私の手を退けてくる。 「……っ、ぁっ……」  ベッドに再び押し倒されると、再び私は唇を奪われる。 「んんっ」  段々と息をするのも大変になるくらい、唇を奪われていく。 「あぁっ」  私の下着に手を伸ばすと、その人は「へぇ?キスだけでこんなに濡れるのか」と怪しく笑う。 「いやっ……恥ずかしっ……んっ」  触れないでと思うのに、身体は言うことは聞かずにもっとしてほしいと思ってしまう。   「声、我慢しなくていいから」
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