4.スパダリなパパ

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 剛久さんは「俺も昔、リンゴジュースが好きだったな」と、果琳の頭を撫でながら言っていた。 「そうなんですか?」 「ああ。小さい頃、よく飲んでたのを思い出した」  剛久さんの笑顔は、とても優しくて温かかった。 「私も好きでした、リンゴジュース」 「美味しいもんな」 「はい」  こうして話していると、本当に家族になった気分だった。  すごく、幸せだなって思った。 「剛久さん」 「ん?」 「剛久さん、お仕事は探偵って言ってましたよね?」  確かにそう言っていた気がする。 「ああ、探偵だ」 「普段って、何されてるんですか?」 「警察とか事件の捜査の手伝いとか、いなくなった犬や猫の捜索とかかな」  事件の捜査に、いなくなった犬の捜索……。 「いなくなった犬や猫も探すんですね」 「専門は主に警察の手伝いとかだけど。犬や猫の捜索はおまけみたいなものだよ」 「じゃあ、事件も解決してるってことですか?」  だとしたら、すごい。まさにスパダリとは、このことだったりして……? 「まあ、そういう時もあるかな」 「すごいですね」 「そんなことない。 警察にただ友人がいて、その友人に何かと頼まれるだけだよ」
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