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だとしても、すごい……。
「じゃあ忙しい時も多そうですね」
「そんなことないさ。 まあ調査とかで忙しいこともあるけど」
剛久さんの仕事のことはよく分からないけど、剛久さんがすごいということだけは分かる。
「そうなんですか」
「でも基本、俺は由紀乃と果琳のことを第一に考えたいと思ってる。 だから仕事が忙しかったとしても、ちゃんと二人の元には帰るつもりだ」
剛久さんは、私たちのことをよく考えてくれている。私たちのことを優先にしてくれている。
「どんな時も俺の一番は……君と果琳だから」
「剛久さん……」
果琳はリンゴジュースを飲んで満足したのか、剛久さんのことを可愛いらしい顔で見つめている。
「君と果琳の幸せを一番に考えたいと思ってる」
「……ありがとう、剛久さん」
そんな私を見て、果琳は「まま?どおたの?」と不思議な顔をしている。
「ううん、何でもないよ」
涙を拭うと、剛久さんは私に優しく「由紀乃。俺のこと、信じてほしい」と言った。
「……はい、信じます」
「ありがとう、由紀乃」
「私こそ……ありがとう」
剛久さんがこうやって笑ってくれると、私も安心する。 やっぱりこの子には、パパが必要なんだと感じる。
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