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不思議だった。
沙也ちゃんは確かに寂しい思いをしないようになったけど、ママは相変わらず、私より沙也ちゃんと一緒にいることのほうが多い。
それにぴぃちゃんだって、沙也ちゃんのそばにいる。
私のそばに、ずっといてくれるひとはいない。
でも、もう寂しくなかった。
だって、ぴぃちゃんが沙也ちゃんと一緒にいると、なんとなく自分が沙也ちゃんとくっついていられる気持ちになれるんだ。
それなら私はきっと、独りじゃない。
それに、沙也ちゃんだって同じはず。
私と一緒にいて、独りじゃないって教えてくれたのは、ぴぃちゃんだから。
きっと沙也ちゃんにも「独りじゃないよ」って教えてあげたんだと思うな。
(完)
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