100の愛をあなたに 

1/1
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ

100の愛をあなたに 

 「海外の商談がまとまったら、ハリーウィンストンと薔薇の花束を持って貴女を迎えに行くからね。」  夜景の綺麗なホテルの一室で、男は女を見つめて愛を囁く。  「嬉しい。でも、1ヶ月も会えないなんて、寂しくておかしくなりそう。」  女は男の囁きに、うっとりと目を細めて微笑んだが、これからの会えない時間を考えて眉を寄せた。  「私も、貴女に会えない日が続くなんて、気が狂いそうだ。でも、これから私たちがずっと一緒にいられるためにも、今は我慢して。」  「分かったわ。私達は同じ苦しみを乗り越えるのね。」  「そう。愛してる。」  見つめ合う視線は熱く絡みあい、お互いを捉えて離さない。視線に引き寄せられるように、二人は体に刻むようなキスをした。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!