初恋の残像

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 翌朝になり、財布に現金らしい現金が入ってない事を思い出した俺は、マイナスポイント(※荷卸場所)の工場近くにあったATMで金を下ろした。    紗織に置いて来たあの金は、一体どの位もつのだろうか。支払いも大分滞ってたようだし。  紗織やあの可愛い子供たちが食べ物に困るような事だけは絶対有ってはならない。    トラックに戻り、仕事の予定を見ると2週間先位までは埋まっていた。その先は未定だ。    今まで、そんなに無理をして仕事を取ろうとかは思わなかった。自分が食える分だけで十分だと。    けど今は、もっと余裕が欲しくなって来た。
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