僕、ほつとかれたんや。

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「じゃ、誰と暮らしているのかな」と、聞くと「おじいちゃんと、おばあちゃん」と言った。 すると、妻の後ろに居た双子の娘達が、「ニャンニャン」と、猫を抱く少年の前に行った。 少年は、「こうやって、優しくヨシヨシするんやで」と、言った。 「君には、弟か、妹がいるのかい?」と、聞くと。 「おるけど、いない。 いつも面倒見てた。 オムツだって替えられる。 でも、今はおらへん」と、言った。 娘が「いい子、いい子」と言って猫の頭を撫でると、少年は「可愛い」と、小さな声で言って、娘の頭を撫でた。
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