マイ・スイート・ホーム

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 今日同窓会で会った友達は、自分磨きをして綺麗で可愛かった。彼女たちのことを羨ましく思わないと言えばそれは嘘になる。私だって綺麗でいたいし可愛くいたいと思う。  だけれども、私には、私だけのしあわせがある。  悠斗がいて、みはるがいて。  これでいいんだ。私が大事にしたいのは、この場所だ。 「おかあさん、手洗ってうがいしてくる!」 「はーい!」  洗面所に入って、おろしていた髪をもう一度、今度はひとつにきゅっと結んだ。ピンク色のワンピースを脱いで部屋着に着替える。  洗面所の鏡に映った自分を見て、今度は逆に笑顔が零れた。  胸を張れ、美香子。あんたはあの頃から変わってない。  ちゃんと綺麗だ。美容に気をつかってなくたって――私は、私だから。 「よーし、洗い物しちゃうぞ!」 「みはるも手伝う!」 「だからみはるは寝る時間だってば!」  私が美容から離れたのは、だいすきな悠斗と、だいすきなみはるのためなんだから。 <了>
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