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「待って、先輩。そんなに一気に好きを貰ったら、俺、おかしくなっちゃう」
「はっ?」
「先輩ったら、一気にデレるんですもん」
伊万里はクスクス笑った。
「俺も、先輩のこと大好き」
ぜったい、彼はがっかりなんてしない。そう信じられる。
若王子に覆い被さられて、長い時間慣らしてきたソコに欲望を押し当てられた。そっと押し広げられていく。丁寧に慣らして貰えたから、怖いのは少しだけ。ゆっくりと自分の襞は若王子を飲み込んでいく。
「痛くないか?」
「はい、なんともないです……」
発情期って、こんな感じだったっけ——…体中の血液が沸騰してしまったみたいに、熱い。切望していた若王子の欲望はとても熱く、先端が悦い部分を擦る度に眩暈がしそうだ。ビクビクと体が震えて、怖い。若王子の身体にしがみ付く。深く押し込まれて、ぐっと圧が掛かった。
「……んっ、あ……!」
全部入ったものと思っていたソレが、彼の意のままにズブズブと音を立てて更に奥へと伊万里の襞を掻き分けていく。深く押し込み、そしてゆっくりと引き返す。中を味わっているかのような動きに翻弄されて、伊万里は喘いだ。
「っ、ん……先輩、ほんとにこれで全部?」
突き当たりかと思っていた部分から先があり、若王子の指では届かなかった場所は、容赦なく伊万里に新しい刺激を与えてくる。
「これで全部だから我慢しろ」
「う、嘘、ぜったいに違う……っ」
若王子の胸を押し退けようとしたが、感じる部分をわざと擦られて伊万里はなにも言えなくなってしまった。
「い、いじわる……」
どうしよう、気持ちが良いけれど、苦しい。
どうしていいか分からない。どうせ身体を串刺しにされているのだからどうしようもないのだが……それでも伊万里は抗う術を見つけ出そうと、身じろぎした。
「こら、暴れるなよ……わかった、正直に言う。これでラストだ」
「——…ッ⁈」
根本まで行き着いたのだろう。若王子は深く息を吐き、伊万里の髪を撫でた。同時に最奥を先端で嬲ってくる。
「っ、ぅ……」
「ほら、全部入った」
「こ、今度は本当なんでしょうね……?」
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