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街コンの次の日cafeで働く一華は、鼻歌を歌いながら仕事をする程ご機嫌だった。
そんな一華を見てキョウは昨日の事をおそるおそる聞いた。
「どうだった?昨日の街コン」
一華は満遍の笑顔をキョウに見せた。
「ふふふ。運命的な人いた!」
予想外の答えにキョウは仕事をする手が止まる。
「え?いい人いたの?」
「うん。具合悪い人の対応をスムーズにしたお医者さん。街コンのあと声かけられて、話しして、それから夜ご飯食べて帰ってきた。知的な感じでカッコいいし、医療の話しとか話しも盛り上がったの。また会う約束もしたの!」
一華は嬉しそうに話をする。
キョウは一華の顔をみて複雑な顔をしていたが、愛想笑いをした。
「俺も彼女作ろうかな……」
「え?彼女いっぱいいるんじゃないの?」
キョウは、不服そうな顔になり一華を軽く睨む。
「一華は俺をどんな奴だと思ってるんだよ……」
「女なれしてるから、いっぱいいると思ってた……」
「彼女はいないよ。沢山女友達はいるけど……」
一華はキョウの話しを聞いて目を見開き、呆れた顔をした。
「そういうとこよ……」
キョウは意味がわからないと言わないばかりに、首を横に向けた。
「友達よ?友達駄目?」
「いや……イイトオモイマス」
一華の適当な返事に、キョウは一華の方が理解できないという顔をする。
そのまま客も入ってきて店は忙しくなり、おしゃべりは終了した。
一華のスマホにはビャクからメッセージが入り液晶が明るくなる。
一華は仕事が終わりそのメールを嬉しそうに見た。そして行く所があるからと早めに店をでた。
「一華、今度は大丈夫かな?」
店に残されたキョウは、一華の心配をしながら、掃除をしていた。
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