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グラスに注がれたカクテルは
鮮やかな黄色で、底がオレンジ色に染まってる。
1口呑んでみると、レモンの爽やかな味が広がり
あとから、オレンジの甘味が口一杯に広がった!
アタシ
春場 鈴蘭
(はるばすずらん)
「お、美味しい!」
マスターは微笑む。
マスター
「お口当たり、マイルドに仕上げました。
お気に召したようで、良かった…」
アタシは両手をグラスに添える…
アタシ
春場 鈴蘭
(はるばすずらん)
「マスター…お話、聞いてくれますか?」
マスターはグラスを洗い終わり
真っ白な布で丁寧に拭いてる。
マスター
「はい、わたしでよければ、なんなりと…」
アタシは苦笑する。
アタシ
春場 鈴蘭
(はるばすずらん)
「アタシ、会社でパワハラ受けてたんです
暴言とかひどくて…
もう、耐えられなくて…
会社…辞めてきちゃったんです。」
マスターは、小さくうなずく。
マスター
「上司というのは部下を
踏み台にしがちですからね…
上司はいつも偉そうで…
相手の事を考えずに
発言することが多いようですね。
わたしも以前、似たような経験を…」
バーの男性客
「マスター、ちょっと…」
マスターがカウンター席の
はじっこに座ってる、男性客に呼ばれて…
アタシは正面を向き、目の前の棚に並ぶ
いろんな種類のお酒を眺める…
あ、マスターが戻ってきた…
新しいカクテルを作ってる。
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