ストーリー

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創られた地下集落の一番奥の染め場に向かう途中、畑や水田。それに川には泳ぐ魚を見た。 地下深くの配管の中、こんなことが実現できることに驚くが、地下とはいえ、この集落は地上の恩恵を受けている。 あちこちに開けられた細かい穴や管から地上の空気や水や光やらを取り入れている。 だとすると、その図上は豊かな自然が広がっているに違いない。 地下深くで丸一日歩みを進めるということは、地上ではどれ程の移動になるのだろう。 二人が潜った下水道の入口とこの上とでは全く違う景色が広がっているにちがいない。 白いテントに近づくに連れて、小さなテントが増える。 小さなテントからは小さな子ども達が顔を出して、二人を呼び手を振った。 薬はこの位の子ども達にはもう必要無いのであろう。 二人はその場所を素通りする。 小さなテントを通り過ぎると、白いテントの手前にある大きなテントの中に二人は入って行った。
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