かなたくん

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 安らかに眠っていてほしいという思いも本物だけれど、また会いたかった、声を聞きたかった。でも、彼が奏多の前に姿を見せてくれることはなかった。  だから、今の声も本当は単なる幻聴なのかもしれない。  でも、それでも。 「俺もずっと大好きだよ、充」  ――この返事が充に伝わったかはわからないけれど、届いていたらいいと思った。
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