あなたに 第三部

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アウグスチヌス 秋山和俊様 和俊様 お久しぶりです。あなたと会えなくなって 寂しい思いをしましたが、Mayのことで色々 忙しい思いをしていました。 Mayは、五才年下です。今時、五才年下なんて、珍しくありませんよね。 Mayは、高校二年生の時、目を悪くしました。 私は、大学の卒業式の時に、MayのいるN市に、飛んで行きました。 着物を脱いで、着替えて、Mayのいる施設に行きました。 聖ヨゼフ学園です。そこにMayはいませんでした。 ブラザーの方が、Mayのいる施設に、連れて 行って下さいました。 そこは、視覚障害の方々のいる施設でした。 Mayの部屋に入って、抱きしめ合って、Mayの目に手を置いて、私は祈りました。 すると、Mayの目から、涙がたくさん、たくさん、溢れ流れて、Mayの目は見えるように なりました。 [ 瑠璃ちゃん、僕、見えるよ。僕は見える。] ドクターは、驚いていらっしゃいました。 [ あなたは、イエス様を信じていますね。 以前にも、こういうことが、ありました。 高岡君、高校に戻れます。弁護士になったら こちらの、お嬢さんと、ご結婚されるのですね。] [ はい。勿論です。] [ それは良かった。神様の祝福をお祈りします。] ドクターは、涙を浮かべて、おっしゃっいました。 [ ありがとうございます。] Mayと私は、お辞儀をして、少ないMayの 着替えを持って、聖ヨゼフ学園に戻りました。 [ 健一兄ちゃん、健一兄ちゃん。もう大丈夫なんだね。見えるようになったんだね。 僕たち、毎日、神父さまとみんなで、お祈りしていたんだよ。] みんな、ハレルヤ、ハレルヤと、言って 喜んでいました。
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