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アウグスチヌス 秋山和俊様
和俊様
お久しぶりです。あなたと会えなくなって
寂しい思いをしましたが、Mayのことで色々
忙しい思いをしていました。
Mayは、五才年下です。今時、五才年下なんて、珍しくありませんよね。
Mayは、高校二年生の時、目を悪くしました。
私は、大学の卒業式の時に、MayのいるN市に、飛んで行きました。
着物を脱いで、着替えて、Mayのいる施設に行きました。
聖ヨゼフ学園です。そこにMayはいませんでした。
ブラザーの方が、Mayのいる施設に、連れて
行って下さいました。
そこは、視覚障害の方々のいる施設でした。
Mayの部屋に入って、抱きしめ合って、Mayの目に手を置いて、私は祈りました。
すると、Mayの目から、涙がたくさん、たくさん、溢れ流れて、Mayの目は見えるように
なりました。
[ 瑠璃ちゃん、僕、見えるよ。僕は見える。]
ドクターは、驚いていらっしゃいました。
[ あなたは、イエス様を信じていますね。
以前にも、こういうことが、ありました。
高岡君、高校に戻れます。弁護士になったら
こちらの、お嬢さんと、ご結婚されるのですね。]
[ はい。勿論です。]
[ それは良かった。神様の祝福をお祈りします。]
ドクターは、涙を浮かべて、おっしゃっいました。
[ ありがとうございます。]
Mayと私は、お辞儀をして、少ないMayの
着替えを持って、聖ヨゼフ学園に戻りました。
[ 健一兄ちゃん、健一兄ちゃん。もう大丈夫なんだね。見えるようになったんだね。
僕たち、毎日、神父さまとみんなで、お祈りしていたんだよ。]
みんな、ハレルヤ、ハレルヤと、言って
喜んでいました。
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