あなたに 第三部

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Mayが、司法試験に合格した日。私たちは 抱きしめ合って、何度もキスをしました。 唇を合わせるだけのキスです。 私の家で、お寿司を取って、継母が、お吸い物を作りました。 父は、Mayに、ビールを飲ませました。 酒乱かどうか、確かめるためです。 Mayは、コップ一杯で、真っ赤になり、心臓が、苦しいと言って、ソファーに横たわり ました。 私は、コップ半分で、真っ赤になって苦しくなります。 父は、安心していました。 [ それにしても、よく頑張りましたね。] 父は、真崎先生に、Mayのことを話しました。 [ 並大抵の努力じゃない。]と、真崎先生は、おっしゃったそうです。 私は、嬉しかった。どんなに地頭がよくても 努力、努力しなければ、司法試験なんて合格出来ませんから。 私は、Mayを誇りに思っています。 夜は、二人にしてくれました。 私の部屋の、小さなソファー。そのMayの膝の上で、何度もキスをしました。 [ 就職先も、決まっている。僕。嬉しい。] [ 私だって、私だって、] Mayは、泣きました。私も、泣きました。 やっと、二人で生きることが出来るんです。
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