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あなたからの手紙
高岡瑠璃様
瑠璃さん、お元気でお過ごしのことと、存じます。
一月ほど前、瑠璃さんと高岡さんを、お見かけしました。
小さな、小さな赤ちゃんお二人を、僕より
背の高い、高岡さんが、抱っこ紐? のようなもので、抱っこしていらした。
あぁ、お優しい方なのだと、安心しました。
瑠璃さんは、高岡さんの隣で、ますます
お美しかった。
僕の願いは、瑠璃さんが、お幸せになることですから。
僕は今、カトリック神学院に通っています。
僕は、瑠璃さんと、あの坂道でお会いした時から、不可能でした。
珍しく生き返っても、不可能です。
瑠璃さんを愛して生きたいと、何度も、神様に祈りましたが、不可能です。
僕には、神父としての “ 召命 ” があります。瑠璃さんと一緒に、風見鶏のある教会に
通っている時に、示されました。
麻生神父様( 風見鶏のある教会の神父 )は、召命の確認は、何度も神様が下さると
おっしゃっいました。
瑠璃さんは、高岡さんと結ばれていらした。
神様のご計画ですね。
僕は、神様と結ばれていました。
僕が、神父になるなんて、不思議でしょう?
自分でも、不思議だと思います。
瑠璃さんたちを、お見かけした頃ですが、
ブラジルから、宇佐美神父様が、来られました。
瑠璃さんのことを、お話すると、宇佐美神父様は、心の底から、泣いて祈っておられました。
瑠璃さんの、お祖父様のことを、お聞きしました。立派なお祖父様ですね。
僕も、感動しました。瑠璃さんへの思いは
捨てられないと、話すと、宇佐美神父様は
[ それでいい。誰かを愛することは、大切なことです。]
そう、おっしゃっいました。僕は、人間ですから。
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