(二)

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 慌てたそぶりで堀田さんはそう言うと、すぐに立ち上がった。体調でも悪いのだろうか。 「大丈夫ですか。体調が悪いとか」 「いえ、すみません。私ったらぼーっとしちゃって……」  そういうと堀田さんは立ち上がり、キッチンへと歩いて行った。 「もし悪そうなら、今日はもういいですよ。私でやりますから」  堀田さんはそう言われると立ち止まり振り返った。そして「そうおっしゃるなら、お言葉に甘えてもいいですか」と言った。 「ええ。電話で言ってくれれば、私を待つ必要なかったのに」 (続く)
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