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タンポポの綿毛が飛んでいる。どこに行くのだろう。
行先は風任せだ。彷徨った末に新しい土地に辿り着く物もあれば、そうでない物もあるだろう。
生きていると、息が詰まる事もある。
その日は、少し青空の下に出てみたくなった。
ぶらついていると、目の前に緑の土地を見つけた。
農園? いや、農工園?
まだだれにも会っていないが、いろいろな人がいろいろな物を作っている様だ。
自分もここで、何か作れないだろうか。
少し腰を据えたくなった。
もちろん勝手が全く分からない。
誰かと会って話をしたい。が、しかし、他方でそれが怖くもある。新参者の入り込む余地は、果たしてあるのだろうか。
ふと、自分のあと何日なのだろうと思ってしまう事がある。
今の生活で良いのだろうか。
生きる為の生活に、時折嫌になる。
植物は、種を飛ばして、来春に備える。
あの綿毛は、ちゃんと新天地を見つけただろうか。
芽を出す事はできるだろうか。周囲の原生植物達に、馴染めるだろうか。
これまで、その勇気がなかった。
でも、何だか今回は、一歩を踏み出せそうな気がした。
初めまして。
よろしくお願いします。
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