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「くすん、くすん」
「どうしたの君」
「苛められたの」
「どうして」
「生意気な名前だから」
「どういうこと」
「仲間の中でも私だけが優遇されている。判別がつくと言われて」
「そうか。僕も同じだな」
「え?」
「僕も一族の中で優遇されていると陰口を叩かれている。この名前のせいで」
「……そうか。私だけじゃないんだ」
「安心した?」
「うん。少しは」
「家まで送っていくよ。君の名前は?」
「私はグレープフルーツ」
「僕は食パン」
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