彼の名は【辻川 星夜】

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彼の名は【辻川 星夜】

何日待っても彼は来なかった・・・・ 今夜まで今夜まで・・・・夜になると公園で彼を待った‥‥‥来なくなったあの人。 公園のベンチで一人月を見ながら胸がいっぱいになる・・・・・・月が滲んできて涙が溢れた。 きっと怒ってしまったのだ、あんなことをしてしまって謝りたい・・・・・謝ってもう一度一緒に月を見ようと言いたい。 1ヶ月が経った・・・・・・今夜来なかったら諦めよう。 そう決めて公園へ行った、誰もいない公園・・・・・今夜もまた一人ベンチに腰掛ける。 綺麗な月がぼんやりと滲んでくる・・・・・・涙がこぼれ落ちそうになった時・・・・ 直ぐそばで人の気配がした・・・・・・慌てて後ろを振り返る・・・・・ 彼だった・・・・・・彼がすぐそばまで来ていた・・・・・おもわず声を掛けた。 「こんばんわ」 やっと逢えた・・・・ もう少しで諦めるところだった・・・・諦めなくてよかった。 あの夜の私のキスをお別れのキスだと思っていたって・・・・・・だから来れなかったって・・・・・そう言った。 そんな誤解をさせてしまっていた。 でも良かった、逢えたから・・・・・・・ 彼の名前は辻川 星夜(つじかわせいや)・・・・・・同じ大学の学生だった。 学校でも逢おうと約束をした・・・・・並んで校内を歩く・・・・・・みんなに注目される彼・・・・ きっと女子の噂の人なんだ・・・・・彼は気づいていないけど、頭が良くて魅力的で学内の注目の的。 眩しいくらいに綺麗でカッコいい人。 でも彼は私の特別な人・・・・・・やっと思いがかなった愛する人。 彼にとっても私は特別な存在だと言ってくれた、私にとっても大切で特別な人・・・・・ 月が逢わせてくれた人・・・・・・美しい月と桜とあの人と・・・・・・・ 彼と一緒にいる事が幸せで話をしていても、話さなくてもそこに彼がいてくれることが重要だった。 好きとか愛してるってこうゆう事なんだと実感する、これまでそんな感情を持ったことがなかった。 もし彼に逢わなければこんな感情を知ることもなかっただろう。 彼と巡り合えたことが嬉しい。 彼の名は星夜・・・・・・〘星の夜〗なんて神秘的で彼にピッタリな名前なんだろう。 彼は本当に私に逢うためにあの月から来たのかもしれないと思った。 彼に逢えた奇跡が嬉しい。 完
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