彼のプライベート

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「あっ、すみません。偉そうに」 「的確で納得してたんだ。あとは芹に見惚れてた」 「なっ!?」  突然の甘い言葉には反応に困る。 「芹は、どんなゲームでもするのか?」 「元々は乙女ゲームにハマったところから始まって、そこからコスプレをするようになったんです」 「ああ」 「すると色んな分野のゲームをする人と出会う機会が増えて、話を聞いてるとどれも楽しそうで、人との繋がりから手広く試してます。でも、女子のオタクでゲーム好きって嫌がられるんですよね……」 「それは、男も一緒だろう……」 「確かに……」 「俺は、仕事をきちんとして、人に迷惑を掛けてなければ、ゲームもアニメも趣味でいいと思うんだけどな」 「私もです。アイドルを見てきゃあきゃあ言っている女子はいいのに、何でゲームやアニメになるとオタク扱いされるんでしょうね」 「確かに。でも男のアイドル好きはオタクだと言われるんじゃないか?」 「ホントだっ」 「「プッアハハハハッ」」  同じ考えを持つ人との会話は楽しく気兼ねがない。  社長と一社員が、出逢うだけでも奇跡なのに、こんなに気が合うなんて……。  『運命』を実感する。
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