イントロダクション

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 悪夢がやって来たのは、その楽しみにしていた筈の自分の5回目の誕生日…4月14日の事。    今日は真治おじちゃんに会えるんだ。    本当になんの根拠もなくただ信じきっていた自分。    けどそんな俺の前に現れたのは、全く見覚えの無い男の人で。    いきなり俺の家に現れたその人は、俺を見るなり小さく舌打ちをした。   「真治のガキか」    すごく冷たい声だった。俺は一瞬でその人の事が大嫌いになった。   「省ちゃんはお姉ちゃんとあっちで遊んでてね」    姉と一緒に居間から出され、子ども部屋に入れられた。    しばらくして聞こえて来た、母とあの男との罵り合う声。   「何勝手な事ばかり…!!ふざけないでよ!!これ以上私の子ども達を傷つけないで!!」 「私の?はっ、どうせ省吾はあの男のガキだからな。俺がいない間もかなりよろしくやってたんだろう!俺はこの家の前に、ヤツのトラックが停まってるのを何度も見ているんだからな!!」 「あんたが家にお金も入れないで女と遊び狂ってるから、真ちゃんが心配して来てくれてたんでしょう…!!この無責任男…!!」    意味はまるでわからなかったけど、あの優しい母が声を荒げて怒るというその事態が幼心に恐怖となっていた。    つい不安になって、すぐそばにいた姉に抱きつく。   「だからお前はこれからもヤツとよろしくやればいいだろう!!体で稼ぐしか脳のない筋肉バカとのSEXはさぞかし気持ちがいいんだろうしよ!!他人の女房も何も区分がつかないケダモノだろうからなアイツはっ!!」 「なんですって…!!」    その後、一瞬の間があったような気がする。   「隆之…!!今の言葉は絶対に許さない!!真ちゃんを侮辱する言葉だけは絶対に許さない!!」 「さ…紗織…?よせ、そんなもの!!」 「この卑怯者っ!!あんたなんか子供たちの親じゃない!!」    その後、聞こえてきた男のものすごい悲鳴。    そのしばらく後、母が子ども部屋にやって来た。 
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