2.護られた命

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「は〜いマコちゃん、おはよ〜!今日もいっぱい可愛いでしゅね~」  げっ!親父のヤツもう帰ってきたのか?  ちゃんと手、洗ってから真琴に触ってるんだろうな?!  俺は寝ぼけ眼のまま階下に降りていった。  親父が2日前に行った近畿方面の仕事から帰ってきたらしい。  居間では親父が真琴を抱き上げあやしていた。 「マコちゃんはほっぺぷくぷく~うーんかわいい、食べちゃおうかな~」  真琴がキャッキャッと笑う。静流によると真琴は親父が大好きだそうで。  ようやく首が据わった真琴を抱き上げる親父は、全くどこから見ても見事なジジバカ振りだ。 「おいそこのジジバカ、真琴触る前に手ェ洗ったのか?」 「洗ったわい!まったくいつもいつも人をバイキンみたいに。マコちゃんのパパは、いつも怒ってばかりでいやでしゅね~」  仕方ないだろうが!!新生児は感染に弱いんだから。親父こそもっと気を使え!! 「ごめんねお父さん、何だかベッドに寝かせるとぐずっちゃって。助かったわ」  朝食の用意をしている静流が台所から現れた。そろそろ出来るのかな。 「親父、着替えて来いよ」  俺が真琴を受け取ろうと手を伸ばす、親父はじっと俺を見た。…なんだよ。 「ヤキモチ」 「はぁ!?」 「俺とマコが仲良いから省吾はヤキモチ焼いてんだ~ねーマコちゃん」  いい加減にしろ、このジジバカ!! 「とっとと着替えて来いバカ親父!!」  俺は強引に真琴を奪い取り、親父を居間から蹴り出した。    
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