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「え?」
両脇の下から、見えない誰かが、僕を抱えて、あっという間に線路に放り込む。
僕の意識は、一瞬で真っ暗闇に堕ちていった。
『どうかな?郁人、満足したかな?』
「タナトス、満の事、ありがとう。半信半疑だったけど、満の言ってた死神神社で、契約の順番待ちしていた甲斐があったよ。こんなに早く順番が回ってくるなんてさ」
『郁人は、契約を破って、俺から離れたりしないよな?』
「タナトスから、離れる理由なんてないよ」
漆黒の夜空には、鎌のように鋭く尖った三日月が浮かび、煌々と愚かな人間達を照らし続けていた。
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