一ノ環・婚礼を控えて

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「ブ、ブレイラ、だめだ。れんしゅうっ……」 「決めたんです。私がどこで寝ても勝手じゃないですか。ハウスト、今夜はここで寝ましょう」  ハウストまで誘った私にイスラが布団の中で「えぇ……っ」と声を上げます。  でもそんなの関係ないです。  イスラを挟んで私とハウストが横になりました。  こんもり丸く膨らんだ向こうにハウストが見えます。  ハウストは小さく苦笑して私とイスラの膨らみを見ていました。 「……ハウスト、付き合わせてしまってすみません」 「こうなることは何となく分かっていた」  優しい眼差しと声色で言われて、なんだかむずむずした照れ臭さがこみあげます。  こんな時、この人には敵わないのだと思わせられます。好きになってよかった、と。 「ありがとうございます」 「気にするな。おやすみ、ブレイラ」 「はい、おやすみなさい。ハウスト」  膨らみ越しに見つめあったまま言葉を交わしました。  いつもなら真ん中のイスラがぴょこんと顔をだしてスヤスヤ眠っています。  今夜はそれが見られなくて少しだけ寂しいですが、私とハウストはイスラの膨らみを挟んで眠ったのでした。
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