あなたの笑顔

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 でもそっか、先生だって生まれたときから女性が苦手なわけじゃないよね。彼女がいたことぐらいあるか。しかも看護師……。なんだか目には見えぬ重い攻撃を食らい、私はずんと心が落ちてしまう。  それに気づかない先生は説明を続けた。 「だから、少しは知ってた。でも言った通り俺も研修医で忙しくて、あまりよくは聞いてやれなかったかも。霊は放っておくのがいい、周りにも言わない方がいいってのは助言したんだが」 「それで、その方はどうされたんですか?」 「その上司から漏れちゃったようで、ウワサが広まった」 「ああ……」 「……ウワサってのは凄いものだ。曲がりに曲がり、拡大した。  俺のせいで」 「先生のせい?」  小さく首を傾げた。 「……俺と付き合ってる、ってことは元々周りも知ってたらしいんだけど、どうもそれで他の看護師から反感を買っていたらしい」 「あ!」
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