突然の別れ

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   翌日、出勤し白衣に着替えた私は、さっそく病棟に上がっていた。まだどこか覚醒しきっていない頭を振りながら、さて今日も落ち着いていてほしいなあと心で願う。    それからそうだ、山中さんに、それとなく昨日のことも言っておこう。同期とご飯食べてたんです、楽しかったーとか言って……いや、あえてそんなことを言うのもわざとらしいだろうか? というか、すでに誰か看護師に言っちゃってたりして。  そんなことを不安に思いながらエレベーターを降りる。病棟に入り、挨拶をしようとしたところで、やけに慌ただしそうだなと気づいた。夜勤の少ない看護師たちがバタバタしていて、業務も中々進んでいないようだった。  私より早く来ていた歩美が、ささっと近づいてくる。挨拶より先に、声をひそめて言った。 「急変あったみたい」 「そうなの? 誰?」 「山中さん」  聞いて目を丸くし、歩美を見る。昨日夕方に会った時の山中さんの姿が脳裏に浮かんだ。 「え!? 山中さん!?」 「夜勤の見回りで心停止してるの、見つけたんだって。バッタバタみたい」
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