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来てしまった。家まで付いてきてしまった。
こんなことは初めてだった。やはり、話しかけたのがまずかった。彼は完全に私に標的を定めて執着している。
力が抜けてそのまま座り込んだ。多分、お札の効果はあるのだ、だから入ってこない。玄関で佇むしか出来なくなっている。そこは安心していいだろう。
だが玄関前でこうして立たれては、さすがに困る。
「どうしよう……私にはわからない……」
膝に頭を埋もれさせた。
見てほしいって何なの。ここまでして私に伝えたいことは? やっぱり、お祓いをしてもらった方がいいんだろうか。誰か霊媒師とかネットで調べて、ここまで来てもらえば……
そう思っているとき、先ほど拾って手に持っていたボールペンたちを床に落とした。ころころと転がり、そのうち一本が私の足にぶつかる。ふとそれが視界に入ったとき、思い出す。これ確か、先生の車に乗った日、なぜか持ち帰ってきてしまっていたペンだ。
某テーマパークで購入した可愛らしいデザインのものだ。見慣れたそのキャラクターたちに、何か得体のしれない力を感じる。私はじっとそれを色々な角度から眺めてみた。
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