造園女の呟き話

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 いきなりですが皆様に質問です。  造園屋と聞いて思い浮かべるのは何でしょう?  大きなハサミを持って、ショキショキ植木の刈り込み?  それとも颯爽と大木に登って、格好良く剪定?  それも間違いではありません。  しかし、現代の我々の仕事はそんな優美ではありません。  会社の倉庫を見てみれば、そこに並ぶのは主に機械。  そう、機械なんです。  使用頻度順にブロワー、刈払機、ヘッジトリマー、チェーンソー、噴霧器、インパクトドライバー―――、その他諸々。  中でも刈払機は一人に一台!  メーカーは業界人ならお馴染み、ゼ○アとス○ール。  ちなみに私の好みはゼ○アでして―――、ス○ール推しの皆様、すみません。レバーがイマイチ合わないんです。  さてさて、それは一先ず置いておきまして。  実は我々の仕事で一番、活躍するのがその刈払機―――お察しの通り、今日において我々造園屋の主な仕事は、草刈が大半を占めているのが実情です。  そうというのも、造園屋というのは都市で生活しているからこそ必要となる仕事でもあるからです。  園を造ると書いて造園と言うだけあり、人の生活空間にある緑の造成や管理をするのが我々です。  が、しかし!  相手は草木という名の生き物。  当然、生長もすれば枯れもするし、放っておけばジャングル化して虫は湧くし、何かと生活環境に影響します。  それを阻止して過ごしやすく美しい景観を造って守るのが造園屋の仕事の使命!―――まあ大袈裟ですが。  さてさて、前置きはこのくらいに―――、まずは手始めに刈払機に関する私の体験談をご紹介します。
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