155人が本棚に入れています
本棚に追加
/41ページ
全ては離婚から始まった。
はい、そんな訳で。
事の始まりは離婚です。
元旦那(同い年)とは職場で知り合い、意気投合して20代で結婚。
そこから4年程で離婚に至りました。
子供は居ません。
何て事はない。
離婚なんて普通の出来事です。
私の親も離婚をしていて特別な事とは思いませんでした。
こう書くと、とても淡白ですね。
まぁ、物事が終わるときなんてそんなもんだと思ってます。
それだとつまんないので、離婚した理由を話します。
理由は『あ、この人殺したい』と、私が思ったからです。
あ、引かないで。引かないで。
本当に殺してないですから。
そんな思いに至るまでの経緯なのですが、結婚や誰かと付き合う人なら分かるかと……いや。
親兄弟とか。誰かと日常を過ごす人なら分かるかと思いますが、本当に些細なケンカをした事はありませんか?
「アイス食べられた!」とか。
「食器を水に浸けてくれない!」とか。
「トイレの電気つけぱっなし!」とか。
そんな事が、積もって、積もって、チリツモ状態になったんです。エベレスト、チョモランマぐらいに膨れ上がったのです。
『ゴミ箱満タンになったら捨ててね』
→元旦那捨てない。いつも私が捨てる。
(向こうもそう思っていた)
『柔軟剤使って』※私の要望
→使わなくて洗濯機のスイッチオン!
『ご飯ぐらい作って欲しい』※元旦那の要望
→私も働いているから無理。
『帰って来たら手を洗って。あと足臭い!バカ、ハゲ!』※私の強い要望
→気にし過ぎ。
そんな訳あるか。ふざけんな。消毒用アルコールぶっ掛けてやろうか。
まぁ、こんな事が沢山ありました。
そしてケンカに発展。
私の心が狭いから。
愛が足りないから。
とか、思われるかもしれませんが──そうかも知れません。お互いを思いやる事が些細なケンカの積み重ねで削られて行ったと思います。
そしてある日。
いつものケンカになったとき。
『あ、この人殺したい』と思ったのでした。
ケンカのとき酷く罵りあっている瞬間に『殺したい』ってふと思ったんですよね。
そして、あぁ。
私の限界はここだと思いました。
次に言い合いになったら私は包丁を手に取るなと、思いました。
結婚したのも何かの縁。
なのに殺したエンドを迎えたいとは思いませんでした。そして、自分の手を血に染めてまで生きたいとも思いませんでした。
最初のコメントを投稿しよう!