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愛の奴隷
愛はどこからやってきて
どこへ僕を連れていくのか
どうして夢の様に甘くて
蜂の様に攻撃的で
草木の様に美しくて
春先の雨空の様に
僕の心を乱していくのか
貴方に惹かれて
胸は高鳴り
呼吸も逸脱して
僕が僕じゃないみたいだ
頭の中は思考の束で
ぐるぐる巻きになって
息もしづらいのに
それでも求めてしまう幸せの極み
正常からは程遠く
以上も以下も無く
今の僕にはもう君しか見えていない
地平線の彼方には
朝陽なのか
夕陽なのか
正体不明の火の玉が中空に浮かび
わだかまり中途半端に燃え盛っている
愛ってやつが僕の世界を支配して以来
時間の感覚も価値観も変容
大きく傾いた天秤の片方には君の笑顔
一途に傾き続けている限り
僕の思いはすべからく
君に向けて注がれていく
手を伸ばして触れてしまったが最後
愛からはもう逃れられない
それは分け隔てなく囚われてみれば
誰もが平等に僕のように
そうさ
僕はもう愛の奴隷なんだ
君に振り向いてもらいたい
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