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1 うむ、転生したようだ間違いない
炎のような真っ赤な髪の毛はキリリと結上げられ、陶器のようにキメの細かい白い肌と薄桃色の頬。
すんなりと通る鼻筋の下には形の良いツンと高い鼻梁。
髪色と同じ色の柳眉は美しく弧を描き、その下には猫の目のようにつり上がった2重瞼の奥にエメラルドグリーンの美しい大きな瞳。
何ていうか、ハリウッド映画の悪役女優みたいな迫力のある身長に、2つのたわわに実った大きなバスト。
キュッと括れたウェストから曲線美を描く丸いヒップまで。
なんと理想の体型よ――― ブラボー!!
思わず『ほぅ・・・』と鏡の前で溜息をつく美女。
いや、美少女なのかな? コレ? 外国人て年齢がわっかんないよな~?!
と思わず腕組みをする自分。
どうも悪役っぽい立ち位置の女性かなコレ?
××××××××××
彼女が目覚めた場所は、なんとも寂れた石造りの小さな部屋の隅にある木製の粗末な狭いベッドの上。
しかも薄汚い毛布を1枚被っていた。
見上げる天井は、低くて彼女が両手を上げてバンザイすれば触れそうな高さ。
鉄格子の嵌った窓から光が差し込み部屋を明るくしていて、電灯はないようだが周りは見えるので今の所不便はない。
ベッド脇のチェストの向こう側に姿見サイズの鏡があり、ベッドの上に横たわっていた自身を映し出していたので慌てて起き上がり全身をチェックし終わったところである。
「おお、デカい胸・・・」
そう言いながら、思わず自分のパーツである胸をぽよんぽよんと揺らしていてふと気がついた。
部屋がめっちゃ粗末の割には、エラく服装が豪華じゃん?
金色の糸で刺繍を全身くまなくされた真珠色のホルターネックが色っぽいトランペットラインのドレスは夜会の為の装いで、同色のオペラグローブも肘上まである夜会用だ。
結い上げられた赤い髪の天辺に小さなティアラが飾り付けられてある・・・
うん。多分、
婚約破棄とかー、断罪とかー、ろくなコトが無かった感じで放り込まれた感じっスか、コレ? アッハッハ~!!
「いい加減にしろやゴラァ!! 責任者出てこいっ!!!」
ハリウッド映画の女優も吃驚な美女が、思い切り怒鳴りながらベッドを蹴飛ばした。
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