仕事の偏り

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仕事の偏り

まじめでしっかりした人は、職場の様々な問題に気づいてしまう。 そして、自分の仕事ではないにも関わらず、それに取り組む。 ここまで聞くと、とてもいい話に思える。 しかし…… 誰の仕事でもない仕事に取り組んでしまうと、その仕事は、なんとなくその人の仕事になってしまうのだ。 親切でやってあげたはずの仕事のはずなのに、である。 こうして気が利く人ほど、どんどん仕事が増えてしまう。 一方、問題に気付かなかったり、気付いていても自分で何とかしようと思わない人は、仕事が増えない。 こうして、いい人ほど損をする構図が出来上がってしまう。 上司は、このようなだ。 まず、誰の仕事でもない仕事に取り組んでいる人を上司は見つけ、それを評価する。 誰の仕事でもない仕事は、システム化されていない仕事。 なので、それは誰がする仕事なのかを明確化する。 そして、それをすることが上司の仕事だ。 しかし、たいていの場合は、 「気付いた人がするべきだ」 で終わってしまう。 細かく分担するのではなく、気付いた人がやるシステムの方がいい、という人もいるだろう。 その場合……!! 「気付いてやった人が報われるシステム」 これが必要だと思う。 そうしないと、やっただけ損、みたいになってしまう。 あるいは、「気づかないフリ」が横行してしまう。 「ありがとう」の対義語は何かというネタは、たびたび話題になる。 「ありがとう」の対義語は、ありがたくない、ではない。 「ありがとう」の対義語は、「当たり前」。 誰も気付いていない、あるいは気付いていても放置されている仕事に取り組むのは、「当たり前」なのか、それとも「ありがとう」なのか。 やって当たり前、と思っていることも、ちょっと見方を変えてみるべき。 「やってくれてありがとう」 そういう言葉が飛び交う職場にしていきたい。
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