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鏡の友
「俺、斎藤のことなんか苦手なんだよな。」
「なんで?あいつ別にいい奴だと思うんだけど…なんかあった?」
「うーん…これといってなんかあったわけじゃないけどさ、あいつ無駄に距離感が近いっつうかさ~…」
「…そうか?あ、ちょ!勝手にジュース取んなよ!」
「いいだろ?一口!頼むよ~?」
「別にいいけどさ…取る前に聞いてくれよ。」
「あー。」
「ったく…斎藤の話だけどさ、人の苦手なところって自分の短所や欠点らしいよ。なんでも、無意識に自覚している欠点を客観的に見ることで嫌悪感が生まれるらしい。」
「へぇー。なぁ、なんか腹減らね?」
「…別に…。」
「ファミレス行こーぜ。もちろんお前のおごりで!なんて…って、見ろよあれ!」
「…なんだよ?」
「同じクラスの岡田だぜ!」
「お、ほんとだ。あいつにも声かけるか?」
「冗談じゃねぇ!!俺、あいつ自分勝手で嫌いなんだよ!!」
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