4人が本棚に入れています
本棚に追加
熱に犯されたように
ぼんやりしたまま
職場に着いた
お昼のお弁当の味が
良くわからないまま
ただ詰め込むだけ
「可奈
どうしたの？
係長が睨んでるよ」
「あぁ」
気を取り直し
パソコンに向かうが
どうも集中出来てない感じ
「ごめん
ちょっと気分悪いから
医務室行ってくる」
係長にも了承を得て
廊下に出ると
なぜか
早足になって
先程のコンビニに向かう
いるはずがない
そう思っても
心臓や足は
すでに向かっていた
社員証を着けたまま
少し息を切らしながら
コンビニの前に着く
ただ手が触れただけ
声も聞いてないし
何も知らない
気のせい
多分、気のせい
言い訳が頭の中でぐるぐるとまわる
反面いるはずがない
彼の存在を探す
最初のコメントを投稿しよう！