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しばらく待っても応答がない。 それに少し安心もして、鍵を差し込もうとした。 鍵を差し込もうとしたその時・・・ ガチャ─────.... と、部屋の扉が内側から開いた。 開いてしまった・・・。 それに心臓がドクドクと騒ぎだしていく・・・。 そして、開いた扉からお客様の姿を見て・・・ 心臓が止まるかと思った・・・。 実際はドッドッドッ────と心臓が壊れそうになるくらい暴れているけど、気持ちとしては心臓が止まるかと思った・・・。 それくらいビックリした・・・。 それくらい、刺激が強い姿で・・・。 出てきたお客様は・・・ 裸だった・・・。 下半身はタオルで巻かれていたけど、黒い髪の毛からは水がポタポタと落ちていて・・・ 大きな身体に筋肉がよくついた・・・ 格好良いけれど怖くもある顔のお客様・・・。 そんなお客様が怖い顔を明るい笑顔にして私に笑い掛けてきた。 「おはよう、まり姉。」 そう言って笑い掛けてきた・・・。 そんな笑顔は破壊力抜群で・・・。 こんな姿でそんな笑顔で、私には破壊力抜群で・・・。 きっと私だけではなく、世の中の女性には破壊力抜群なはずで・・・。 目を逸らしてしまいたかったけれど、顔を上げたまま少しだけ笑った。 「おはよう、ございます・・・。」 小さな声でだけど返事をした私に、お客様は嬉しそうな顔で笑ってきた。
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