余生

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余生

分からない事があって… 自分がなんで、麻美を自分のものにできないのか?って事。 エ?何言ってんの? … 自分でも良く分からない。本当にお前が欲しいのか、今はわからなくなってる。 其れは…暫く、考えたあと、君は答えた。 洸平には、無理だ。 ? 洸平には私を護ることはできないよ。 ? 分かっているでしょ? 薄々勘づいていた。自分が如何に見苦しいか。 離れても、まだお前が俺から居なくなった事が、信じられないんだ。 大分に帰るお前を赦した。 お前は俺より大分が良いと、別れた。 そうなんだよね…こればかりはどうしようもない。 そうだよなぁ?お前が大分愛してるのは、車内でも、泣いていたからさ…正直、可哀想だった。石川県に来いなんて、良く言ったよな…?俺は、お前に働いて食わして貰おうなんて、甘えてたんだよ。 無理だよ。しようとしたけれど、できなかった。 其れはお前が甘く見ていたんだ、石川県。 …そうだよね 此処でやって行けると、甘く見ていた。だから、其れが、妄想なんだよ。現実が分かっていなかった。大分みたいに勝手が行かないから、君は焦った。実際問題、石川県はかなり厳しい所だと思う。 大分とは、全然違う。 なんだろな?大分と石川県の決定的な違いって…? 石川県には、人情がない。大分には其れがある。単純に、人があったかいよ。 …其れは羨ましい限りだな。僕は羨ましく思うけれど? あ、と君は口をつぐんだ。そう言う事は、関係ないんだけど。 え? そんなことより、私はただ、分かって欲しかっただけよ。 自分がどんなに辛い現場に居て、しんどいか。 良く分かっているよ。そう言う現場、君がどんな感じで仕事してるのか、君は僕がした事ないから、分かっていない!!って言ってたけれど、工事の警備している人って、どんな感じで、ハラハラ、気の休まる暇がないのか、現場は過酷で、息つく暇もない程、切迫しているのか、何か夢で見て…怖かった。とてもじゃないが、僕には務まらない。指が切れてしまうよ…その時、なんとなくだけど分かった。君は偉いよ、凄いよ…。他人には真似出来ない事だ。オンナだったら、尚更だよ。 ありがとう 良い夢みろよ? うん、洸平くんもね? あー、ほなマタナ。 うん、おやすみ。 ハァイ、またね。 電話を切って、僕は先ほど、ついうたた寝した際、見た夢が何を表しているのか?気になって、調べてみたら、戦慄した。 相手との破局の危険を暗示していたからだ。 夢って本当に怖い まざまざと其れを知らしめられた。 先行きがわからないと、いつも夢を調べて、其れにハマっていたけれど、調べなくて、話していたから、正直、ホッと胸を撫で下ろした。 後悔だけはしたくない。 例え、やがて2人を引き裂くとしても… 今だけは世界中の誰よりも大切に想っている、そう今だけしか見ていない。 TVのウクライナのニュースの最中、アラームが、けたたましく鳴り、嫌な予感が、ざわつかせる。 そのすぐ後、緊急速報で、放送予定の番組が、地震速報に切り替わり、番組が、さっきからずっと其れが続いている。 北海道、震源マグニチュード5 大分ではなかった事に先ず、ホッとした。 地震、火事、震災が、如何に、我々を脅かしているか、漸く、目が醒めた想いであった。 自分が最近、オカシイ事に、自分も良く分かっていた。 彼女の心の内が見透かせたのは、霊感ではないか?そう疑っていた。 まるで、麻美の心の声であるかに聴こえるのだった。けれど、其れは本当は僕自身の心の声なんじゃないだろうか?また、疑念が浮かぶ。 いいや、違う、ただ同じ事を、考えているだけなんだろう。 其れはゾッとする話ではない。 別れたいと想った事がない。 彼女に、尋ねたが、其れはないと言う。 そんな事より、聴こえる声が、君今そう想っている?と確認したんだ。 良い加減にして、って想ってる?!? 言ってないよ?? …その後、君自身が、興味深い事を言っていた。 貴方が想っている私と、私が想っている事は、合っていない事があるね? …其れは… 良い加減にして、と言う声は僕が、君だったらそう思う声だと言う、なのか…! ハッとなり、相手の心が見透せたら、君自身は全くそう想っていない事を分かるからだ。 大体、もし仮に霊感が本当に有ったらーそんな事、考えるのも馬鹿らしいが、僕自身が今言っている事が、嘘になる。 アイドルが好き、若い女が好き、しかし… 可愛い女の子と、そう言う関係を欲していない。 若い女とセックスしたいと言う欲はあっても、実際、パパ活をするかしないかと問われたら、とても手が出ない、そんな金はないのと同じで、食っていく事が、夢よりも、私が求める者なので、私だったら、女にそう簡単に、それ狙いで、そう言う事を要求しない。 風俗嬢の気持ちがわかる。 私ならば、娼年になるに違いない。 鬼畜には死んでもならない。 私は1人では生きられない。 また、お金を女に与える側ではなく、私と言う身体で身を売り、対価である金を貰う側だ。 女に金を捧げる行為が如何に馬鹿らしいか、骨身に沁みて、懲りた過去がある。 良い加減、大人にもなるさ。 私はお金を女に与える側ではなく、貰う側だ。 そう言う立ち位置 そっちサイドのニンゲンだ。
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