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がんセンターで、1日も早く医師会病院で抗がん剤治療の予定を組んでもらった方がいいと言われたらしく。
とにかく何もかもが振り出しに戻ったように思えた、悲しい悲しい日でした。
ホテルでの夜、母は父の腕の中で泣いたそうです。
母が亡くなった後、父からそう聞かされた私は、私との時とは違い、ちゃんと弱いところを誰かに見せられたんだと言うのが……ほんの少しだけど救いに思えたのを覚えています。
母も父の前では娘にするように気丈に振る舞う必要はなかった。
父は辛かったかも知れないけれど、私は母が泣ける場所があって本当に良かったと思いました。
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