友達

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 友人らに 「(手術で)お母さんに何もしてあげられんかった。痛い思いだけさせてしもぉーた」  って言ったら、 「そんな風に考えちゃダメ。  その手術をしなきゃ1週間持つかどうか、って言われてたんでしょう?  それが今月一杯か、来月頭まで、って言われたんだから何も出来なかったわけじゃないよ?  それにお腹を開けたから直接抗がん剤が撒けたんだし、胃にチューブを通して液体だけとは言え、口に入れられるように出来たんだもん!  色々出来てることあるじゃん?  抗がん剤が効いて元気になる可能性だって0じゃないんでしょ?  何も出来なかったなんて言ったら、頑張ったお母さんに申し訳ないよ?」  ってはげましてくれました。  みんな、一緒になって泣いてくれたり悲しんでくれたりして。  私は本当にいいお友達に恵まれてる!って実感しました。  そうだよね。  何も出来なかったわけじゃない。  当初の予定通りにはいかなかったけれど、手術したからこそ出来たこともある!  母さんの頑張りは無駄じゃなかったんだよね?  友人らのお陰で、少しずつそう思えるようになってきました。  その友人たちとの関係は、今でも変わらず続いています。  嬉しい時は一緒に笑い、私が間違ったことをした時は全力で叱ってくれる。  一生涯、大切にしたい友人たちです。
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