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桜井信二はドアを開けると、その者の姿に驚愕の声をあげた。 「おっっっ!お前、なんだよ!その恰好!!姿!!」 「何って、貴方が大好きな女優の無村香住じゃない」 「い、いやいや、何言ってんの、それに全然似てねえし!」 「そんな事無い、よく見て信二」 その者はにじり寄りながら、家の中に侵入してきた。 「は、入ってくるなよ!帰れって!」 「ひどい!せっかく貴方の為に無村香住そっくりに変身してきたのに!」 「だからどこが無村香住だよ!全然・・・あれ・・・え?」 「ふふ、ようやく気付いてきたようね」 信二はその者を見ているうちに不思議な感覚に陥ってしまう。 「確かに・・・目の形とか、鼻とか、唇とか、そっくりかも」 「そうよ、整形してきたのよ、ん!」 「あ、その口を閉じる癖!香住ちゃんだ!」 「ようやく、分かってくれたん?あ、関西弁出ちゃった!」 「そうか、香住ちゃんは兵庫県出身だからか!」 「私は無村香住だもん、オフはカジュアルな服装が好きなの」 「あー!それもテレビで言ってたやつ~っ!」 すっかりハマってしまった信二。 「私、信二が好きなの!だから信二の大好きな無村香住で全身を染めあげてきたのよ!」 「そ、そこまでして俺の事を・・・」 「うん!99%無村香住の私を抱いて!」 「・・・残りの1%は?」 「仕方ないでしょ、無村香住にはチンコが無いんだもん」 「だよな、お前男だもんな」 「うん」 「帰れ」                              ー完ー
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