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ベストタイミング
ザーコンはオウ・リョウが去った店内から自身も退店し、領事館に戻ると夕刻まで通常の業務に励んだ。
そして陽が落ちると、目途をつけて帰宅の途に就く。
「ふっふーん、今日はヒションの言う通りバッチリ任務達成したのである。帰ってゆっくりするのである」
ザーコンは上機嫌で川沿いの人が少ない道を進む、すると・・・
「ザーコン様」
見覚えのある顔と出くわす。
「おお、リョウ殿ではないか、昼間お会いしたばかりなのにどうされた?」
「ええ、私は今日の仕事は今日終わらせないと寝れないたちでございまして」
「ほう」
「貴方というゴミは今日のうちに片づけさせてもらいます」
「な、なんだと!納得いかんである」
「貴方はどうやらマインにいる主からの命令で、私の事を探っているようですね」
「なんでバレたのじゃ⁉」
「バレバレだわ!」
「ぬお⁉」
オウ・リョウに気を取られていたザーコン、背後から忍び寄る何かが抜刀するとザーコンの首を狙う。
しかし、もちろんそうは問屋が卸ろさない。ザーコンの首に迫った一刀は寸前のところでキィィィィン!という金属音と共に止まる。
「お、お主はいつもいいタイミングでやってくるな」
「ふふ」
微笑を浮かべてギ・メイは態勢を整えた。
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